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  • 一段落(母屋修繕)

    昨年の秋の台風から和歌山の現場と抱き合わせでみていた母屋の修繕も一段落。 外壁の板張りも焼杉できれいに張りなおしていただきました。 まだまだ建具や塀などいろいろ残っていますが、雨の侵入の心配があるところははふさいだのでホッとしました。 家を出てからは、盆と正月しか帰らないような時も多かったのですが、じっくり向き合って、 好きだった石の上に乗って少しずつ直っていく母屋を見ていると、子供の頃からずいぶん時間が経っていて、 「私はこんなに大人になっちゃったけど、あなたは全然変わらないのね。」と石にしゃべりかけたいような 物によって時間の流れ方が違うことを改めて感じました。 サツキが満開で、いろいろあってもきれいに咲くんだなと植物のちから強さに元気をもらいました。

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  • 母屋修繕

    昨年は北大阪の地震のあと、大きな台風が通り、大阪では復旧作業で業種によっては職人さんが不足している状態が続いているようです。和歌山の現場まで行く途中、京都を出てから、和歌山まで家々の屋根を見ていますが、なかなかブルーシートがとれない状態が続いています。 皆さんご不便されていることを思うと心苦しく思います。 そんな中私の実家も被災し、いつかは向き合う時が来る出ろうと思っていたものの、こんな形で母屋と向き合うことは思いもしませんでしたが、すこしずつ復旧してきました。 始めは停電、屋根の応急処置のためのブルーシートもお店では売り切れ状態でした。役所から市内放送が入り、ブルーシートをもらいに並びに行くというような状況でした。

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  • おばあちゃんと家

    実家に帰っていると、突然隣に住む祖母がうちへやってきました。 「最近あそこの障子がほんまええ感じや~」とうれしそう。 祖母と家は連れ添って80年近く! 88歳の祖母は今でも両親が残してくれた家とお庭を大事に自分できれいにして暮らしています。 そして、一生懸命手入れし、付き合った結果、今その障子のピークを見たと言うのです。 これって職人冥利につきるというか、家とこういう付き合い方ができたら本当にしあわせだなぁと思いました。

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  • 原風景

    「原風景」・・・原体験におけるイメージで、風景のかたちをとっているもの。 設計中どうも私は半屋外のような場所が好きな傾向があるなと感じています。 おそらく私の体に擦りこまれた原風景がそんな傾向を作りだしているのだと思います。 小さい頃、三軒隣の祖父母の庭で朝から晩まで毎日遊んでいました。 飛び石、一段飛ばし・二段とばし・・忍者のように! 丸く刈り込まれたツゲの木に干しているお布団の上にのる。サツキではだめ。枝がやわらかくてしなるから。 お腹が空いたらツツジの蜜をすう。 落ち葉の季節は焼き芋。 クスノキを家に見立てて、ままごと。各枝を個室とする。 あつーくなった庭石の上でだらだらする・・・ ダイナミックな自然ではないけれど、安心して遊べるお庭が大好きだったなぁと思います。

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